二戸病院からのお知らせ

当院産婦人科で出産を希望される方へ

掲載日:2007年7月18日(水曜日)

 当院産婦人科では、出産される方々が少しでも安全に、納得して出産し、母児ともに無事に退院なされますよう、医師・スタッフ一同努力しております。

 しかし、妊娠、出産はすべてが望むように安全に進み、終わるものではありません。
ぎりぎりまで突然に状態が急激に悪化、変化することがあります。

 そのために、妊婦さんには初期には4週間ごと、中期には2週間ごと、後期では1週間ごとなど、大変な中、妊娠検診に通院していただいておりますし、できるだけ最新の医療知識、技術、機器なども使用しつつ、できる限りの安全策をとり、かつ、その中でできるだけ妊婦さん、ご家族のご希望されるような分娩様式、入院部屋の対応などを行っております。

 しかし、全国的な産婦人科医師不足、助産師不足の報道をみるまでもなく、当院でも常勤医師は一人だけとなり、スタッフも最小限ぎりぎりの人数しか配置できないため、出産される妊婦さんや生れる赤ちゃんを守りきることができるかどうかさえも必死の状態であります。

 このようなことから、少しでも安全で安心できる出産のため、当院で出産していただける方は、以下のとおりとさせていただいておりますので、ご理解をお願いいたします。

? 正常経過の方では、妊娠34週までに当院で妊婦健診を受診、それ以降も継続して通院いただける方

? 何らかの病気、合併症(骨盤位、妊娠中毒症、糖尿病、前回帝王切開など)の方は、妊娠32週までに当院で妊婦健診を受診、それ以降継続して通院いただける方

※何らかの病気あるいは急変があり、当院で出産せざるを得ない、という紹介状を持参し、緊急でこられた方はこの限りではありません。


 「妊娠」自体は病気ではありません。また、通常、妊婦健診は健康保険での診療ではなく、自費診療となります。
 とはいっても、あっという間に状態が悪化する可能性を持った、非常に不安定な状態ともいえるのです。
 このようなことから、当院で出産を予定されている方々の安全で安心できる出産を守るため、当院での継続受診がなく34週を過ぎた緊急紹介以外の出産希望は、お断りすることもありますので、ご了承ください。

                          平成19年6月  岩手県立二戸病院長

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